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法改正について

2024.01.04

こんにちは。構造設計部2年目の中谷です。

まずは、令和6年1月1日に発生した能登半島地震によりお亡くなりになられたすべての方々にお悔やみを申し上げるとともに、
被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。
また、被災者の方々に衷心よりお見舞い申し上げ、被災地の皆様の安全と被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

さて、今回は直近で携わった工場増築のプロポーザルで法改正について調べる機会があったので、
その例を参考に、省エネ法改正について取り上げます。

2022年に建築物省エネ法の改正法が公布され、2025年4月より、原則すべての新築住宅・非住宅において
省エネ基準の適合が義務付けられる予定です。
つまり、今まで省エネ基準への適合が必要とされなかった用途・規模でも省エネに配慮した設計が求められます。

そして、省エネ基準適合の全面義務化に先立って、2024年4月から大規模非住宅の省エネ基準が引き上げられます。
現行の省エネ基準では、用途問わずBEI値1.0以下(※)とする基準が定められています。
しかし、2024年4月以降に2000㎡以上の非住宅建築物の新築・増改築工事に係る省エネ適判申請を行う場合は
引き上げ後の省エネ基準が適用されることとなります。
引き上げ後は、工場の場合はBEI値0.75以下が求められ、現行基準に比べて大幅に厳しくなります。
具体的には、従来の性能に加えて、建物の断熱性能をより強化したり、より高性能の設備機器の導入や
太陽光発電パネルの設置によって設計一次エネルギー消費量を削減する等の手法が考えられます。
増築の場合は、全体に対する増築部の規模によって、既存部込みで引き上げ後の基準に適合する必要があるのか、
または増築部のみでよいのか等が異なるようなので、実施設計開始時に再度、行政への確認・相談を行う予定です。

私は昨年1年間一級建築士の勉強をしてきて、無事合格することができましたが、それでもまだまだ実務経験や
知識の面から実力不足を実感しています。
2024年は構造、法規、設備、施工等幅広い分野にふれ、法改正等にも柔軟に対応しながら、実務で通用する力を
つけていきたいと考えています。

※BEI値:実際に建てる建築物の設計一次エネルギー消費量を、地域や建物用途、室使用条件等
により定められている基準一次エネルギー消費量で除した値
BEI = 設計一次エネルギー消費量 / 基準一次エネルギー消費量

※一次エネルギー:石油、天然ガス、水力、風力、太陽光等の自然から直接調達可能なエネルギーのこと。省エネ計算では、設備のエネルギー消費量をすべて一次エネルギーに置き換えて比較できるようにしています。

<参考> 国交省 省エネ技術解説テキスト