DEN BLOG

外壁タイルの劣化にご注意を!

2021.04.12

皆さんこんにちは。

設計部の太田です。

私は最近、外壁改修の現場監理に携わっており、2つの現場に出向いています。
偶然にもどちらの現場も外壁がタイル張り仕上になっていました。

タイル張りの外壁面の改修を行う場合、画像のような打診検査を行います。
打診検査によって、浮いている箇所を確認することができます。

▲打診検査の様子

タイルやモルタルは、経年により付着力が低下し、浮きが生じることがあります。
この浮きを放置しておくと、いずれ剥落し、
落下物が人に当たってしまうという大事故につながる危険性があります。
そのため、浮きを補修することは、とても大切なことなのです。

このタイルの浮きを補修する方法として、大きく分けて2種類の方法が考えられます。
今回は、その方法をご紹介したいと思います。

①張替工法
その名のとおり、タイルを張り替える工法です。
タイルが廃番や仕様変更されていた場合、
張替部分だけ色味が変わってしまう可能性があります。

②アンカーピンニング工法
画像のような工法で、浮いているモルタルやタイルの部分を電動ドリルで削孔し、
エポキシ樹脂を充填後、アンカーピン(ステンレスピン)を挿入し仕上げを行います。
挿入した穴は、パテ材や化粧キャップ等を用いて穴埋めし、外壁面に馴染むように仕上げます。
また、浮きの状況によっては、タイルに削孔する場合と、タイル目地に削孔する場合があるなど、
細かな工法の違いがあります。

▲アンカーピンニング工法

タイルが高価で浮きが多い場合は、アンカーピンニング工法を採用したり、
浮きが少ない場合は、張替工法を採用するなど、
状況によって工法を選択します。

外壁タイルの修繕は、その建物のためだけではなく、
周辺で暮らす人々の安全にも関わります。

竣工から長い年月が経ってしまった建物をお持ちでしたら、
是非、改修をご検討ください。

設計部 太田